熊野大社 出雲最強の神社

熊野大社

熊野大社(くまのたいしゃ)は出雲における最大のご聖域です。

事実、出雲大社より神位が高く、名神大社、出雲國一ノ宮、旧国幣大社のフルセット!

さらには、火の発祥の神社でもあるために、日本火出初之社とも呼ばれています。

今回もそんな熊野大社の見どころや、歴史を写真と共にお送り致します♪

熊野大社の見どころ

鳥居

熊野大社に到着すると、鳥居がこんちにわ!

朱塗りの神橋!蒼き空!緑豊かな山!

鳥居がより素敵に見えます。

随神門

随神門

鳥居の先には、逆向きの大注連縄の随神門があります。

逆向きの大注連縄は出雲大社と同じです。

随神さまが『横向き』で鎮座されているのは山陰地方ならでは!

とっても珍しいですよ~

拝殿

拝殿

随神門の先にあるのが熊野大社のご拝殿。

左右にあるご神木と共に神々しい!

ちなみに、拝殿と本殿のセンターとが微妙にズレていますよね?

これは祟り神の封印だそうです。

本殿

本殿

熊野大社のご本殿では…

伊邪那伎日真名子
加夫呂伎熊野大神櫛御気野命

この1柱をご祭神としてお祭りしています。改行していますが、1柱です。

なお、この神名を翻訳すると…

伊邪那伎日真名子(伊邪那岐の真の子)
加夫呂伎熊野大神(神聖で熊野に坐す)
櫛御気野命(食料を授ける大いなる神)

とにかくスゴい神さまってことです!

一般的に『スサノオ』と呼ばる神さまです。

伊邪那美神社

伊邪那美神社

本殿左に鎮座する伊邪那美神社。スサノオのお母さんをお祭りする神社です。

なお、熊野大社はもともと伊勢神宮のような2社体制でした。

ですが、明治政府の神社合祀により、片方の神さまたちが現在の下ノ宮にお引っ越し。

その為、旧十九社が合祀されています。

稲田神社

稲田神社

スサノオの奥さんである稲田姫をお祭りする稲田神社。

八岐大蛇から救出されたヒロインですね♪

ただ、ヒロインにしては随分と小さなお社…お姑さんの伊邪那美神社よりも小ぶりお社…

これって…嫁姑問題?(笑)

鑽火殿

鑽火殿

熊野大社は、火の発祥の神社でもあるため、日本火出初之社とも呼ばれています。

そして鑽火殿には、火をおこすための道具があります。

鑽臼 (ひきりうす)
火鑚杵(ひきりぎね)

この2つは『三種の神器に匹敵する』とまで言われるほどスゴいものです。

舞殿

舞殿

お神楽を舞う舞殿。

もともとは拝殿だったもので、新たに拝殿を作った際に舞伝として移築されました。

う~ん!これぞSDGs!

荒神社と稲荷神社

荒神社と稲荷神社

スサノオの荒魂をお祭りする荒神社。荒魂は荒々しく、怒っている魂のこと。

おぉ~恐い!

そして、稲荷神社は皆大好き金運の神さま♪

ちなみにお稲荷さまは、スサノオのお子さんだったりします。

熊野大社の磐座

上の宮

熊野大社はかつて上ノ宮、下ノ宮の二社体制でした。

ですが、神社合祀によって下ノ宮に統一。

では、上ノ宮はどうなったのでしょう?

上宮

それは旧聖地として残っています。

社殿はありませんが、今でも清々しい神気を感じられます。

で・す・が…

素晴らしいのはここだけじゃありません!

凄まじい神気を放つ磐座

磐座

旧聖地の奥には、凄まじい神気を放ち続ける磐座があります。

この磐座こそが『上ノ宮』のコアです。

さ・ら・に…

熊野大社・元宮遙拝所

熊野大社元宮遙拝所

熊野大社があった熊野山(現天宮山)を拝む遙拝所があります。

この熊野山は標高610mと松江市で最も高い神体山であり、出雲最大のご聖域です。

山頂の下には大きな岩があり、それが最初の熊野大社だったのです。

八岐大蛇の正体

ヤマタノオロチ

さて。スサノオは八岐大蛇を退治したことで有名な神さまです。

八岐大蛇とは、首が8つ、尻尾が8つもある巨大な蛇のことです。

でも…まぁ、あくまで神話の世界。そんなのいる訳がないじゃないですか!

だ・け・ど…

高志の八俣遠呂知

古事記

スサノオが出雲に降臨し、斐伊川の上流へと進むと、泣いている老夫婦と娘がいました。

どうしたのだい?と声をかけると…

我之女者、本有八稚女。
高志之八俣遠呂知、毎年来喫。

私には8人の娘がいましたが、毎年、高志のヤマタノオロチが来て、食べられました…
(今年は最後の娘が食べられる年…)

正史・古事記はこのように記しています。

では、高志とは何でしょう?

それは…

高志國 = 新潟県

つまり、ヤマタノオロチは新潟県の大蛇!ということなのです!

ヤマタノオロチは新潟県にいた大蛇であり、当然、スサノオが降臨したのも新潟県です!

だから、出雲神話とは実は新潟県の神話で、さらに、出雲王朝をも実は新潟県なのです!

これが真実なのです!どうだ参ったかぁ~!ぶはははは~!

喧嘩

そんなアンポンタンな学説が一部にあって、それを支持している人もいます。

確かに『高志の八俣遠呂知』であるなら、新潟県で間違いありません。

ですが『高志の八俣遠呂知』と正式古事記に明記されています。

そして…

高志 = 高地
八俣 = 四方八方

これが正しい大和言葉です。

つまり『高くて、広大な』という意味。

水田

現在、お腹が減ったらスーパーやコンビニで簡単に食べ物が手に入ります。

ですが、弥生時代では、自分の食料は自分で手に入れる必要がありました。

そこで必要となるのが、農地なのですが…

沼

スサノオが降臨した斐伊川の上流は水はけが悪く、まるで食べ物が育たない…

毎年、娘を神々に捧げても、生贄にしても、全然改善しない…

食べ物が育たない愚かなる地 = オロチ

そう!ヤマタノオロチとは、高くて、広く、食べ物が取れない不毛な地ということ。

※大和言葉にオロチ=蛇という言葉はない。

稲作

広大で、高い場所にある『愚かなる地』では娘を生贄にしてまで豊作を祈っていました。

ですが、ある人物が『私にまかせろ!』と、愚かなる地を開墾しました。

毎年豊作となり、歓喜した地元の王は、娘をこの人物と結婚させます。

この話をダイナミックに描いたのが、有名な出雲神話なのです。

船通山

船通山

鳥取県日南町と島根県奥出雲町の県境にある標高1142mの船通山

斐伊川の源流であり、八岐大蛇退治の舞台とされてる奥出雲の山です。

神話が正しければ、かつて、この奥出雲には愚かなる地しかなかった…

ですが、現在…

仁多米

奥出雲は日本を代表する『仁多米』が採れる優良な地へと進化しました。

西の仁多米、東の魚沼コシヒカリと言われる米どころへと発展しました。

かつて実在し『スサノオ』と呼ばれた人物の足跡は、現在でも継承されいるのです。

熊野大社のまとめ

鳥居

出雲大社より神位が高く、出雲最大の聖域!火の発祥地でもある日本火出初之社!

凄まじい磐座があるパワースポット。

さらに、実在した八岐大蛇退治の舞台である古い歴史のある神社!

それが…

熊野大社

熊野大社です!

ちょっと遠い場所にはありますが、これほど素晴らしい神社はめったにありません!

是非、ご参拝を~♪

熊野大社の写真ギャラリー

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熊野大社へのアクセス

熊野大社

島根県松江市八雲町熊野2451

松江駅で八雲行きバスで八雲車庫まで乗車。

そこから八雲コミュニティバス・須谷行きに乗車し、熊野大社で下車。