吉備津神社 実在した桃太郎の正体
吉備津神社(きびつ・じんじゃ)は、岡山県岡山市北区に鎮座する神社です。
ご祭神は、あの『桃太郎』!
さらに、比翼入母屋で出来た国宝の社殿や、特殊神事の鳴釜神事などなど見どころ満載!
そんな素敵な『吉備津神社』を写真と共に、見どころや、歴史などをお送り致します♪
吉備津神社の見どころ
備中國・吉備津神社は中山の西側に鎮座し、備前國・吉備津彦神社の近くにあります。
備前と備中。吉備津彦神社と吉備津彦神社。ちょっとややこしいですが…
1つの山を二分し、東西にそれぞれ一ノ宮が鎮座しているということです。
國名 | 場所 | 社名 | 祭神 |
---|---|---|---|
備中 | 中山の西 | 吉備津神社 | 桃太郎 |
備前 | 中山の東 | 吉備津彦神社 | 鬼 |
でも、やっぱりややこしい(笑)
鳥居
吉備津神社までは、JR吉備線・吉備津駅から徒歩で約10分。
吉備線は桃太郎線とも呼ばれています。
鳥居が見えてきました。
鳥居どこ??と思われたかも知れませんが、鳥居とは俗世と神界の境目のこと。
しめ縄があるところですね。
ここから先はご聖域なので、気を引き締めて参詣します。
廻廊
吉備津神社と言えば、やっぱり長~い廻廊!
全長360mにおよび、自然の地形そのままに一直線に建てられています。
廻廊は長い登り坂なので、だんだん頭が下を向いてしまいます。
そして、ふと顔を上げると…
拝殿
いきなり拝殿がこんにちわ。
まぁ、大きいと言えば大きいですが…
一ノ宮というブランドを考えると、ちょっと拍子抜け。
で・す・が…
本殿
じゃ~ん!
拝殿を出ると、本殿の全景が見えてきます。
めっちゃデカい!
ちなみに、本殿の大きさは…
2位 八坂神社
3位 吉備津神社
1位の出雲大社はズバ抜けて大きいですが、2位と3位は僅差!
なので、実質、出雲大社の次に大きい神社と考えて良いです。
めっちゃデカい!
本殿は縦長で、拝殿と2つの本殿が連結する全国でもここだけの社殿造り。
比翼入母屋造(吉備津造)と言われており、国の重要文化財に指定されています。
そしてご本殿には…
を、お祭しています。
吉備津神社の摂社・末社
吉備津神社は、備中國一ノ宮、旧官幣中社、名神大社とハイレベルな神社です。
なので、摂社・末社も沢山あります。
三社宮
まずは、廻廊の途中にある三社宮。
赤い社殿が素敵ですね~
の三社をお祭しています。
岩山宮
これまた、廻廊の途中にある岩山宮。
神奈備・中山の山腹に鎮座し、地主神である建日方別命をお祭りしています。
地主神である以上、桃太郎がやってくる前に岡山を支配していた縄文人かも知れません。
えびす宮
七福神の一柱である『えびす様』をお祭するえびす宮。
えびす様は、商売繁盛・家業繁栄のご利益を授けてくれる神さま。
そのため、えびす祭りでは縁起物を求めて、たくさんの人で賑わいます
一童社
学問の神・菅原道真、芸能の神・天鈿女命をお祭する一童社。
そして『童』と神社名の通り、子供の成長を願うことに特化した神社です。
まぁ、お子さま用の神社で、セクシー担当の天鈿女命はどうかと思いますが…
進学のパワーもあるので、受験シーズンには多くの人で賑わいます。
北随神門
廻廊の逆側、北側にも参道があり、随神門があります。
こちらの北随神門は室町中期頃に再建され、今では重要文化財に指定されています。
で、その先にあるのが北門。
こちらの方が駅や駐車場からは近いために、実質的には正門となっています。
矢置石
北門の先にあるのが矢置石。
桃太郎が鬼と闘った時に、射た矢を置いた岩とされています。
矢を放って魔を祓い、国家安泰・五穀豊穣を祈る『矢立神事』も行なわれています。
吉備津神社の歴史
備中・吉備津神社は、備前・吉備津彦神社と同じ山に鎮座しています。
國名 | 場所 | 社名 | 祭神 |
---|---|---|---|
備中 | 中山の西 | 吉備津神社 | 桃太郎 |
備前 | 中山の東 | 吉備津彦神社 | 鬼 |
真実の桃太郎
童話・桃太郎は、岡山で実際に起きたことをモチーフにしたものです。
桃太郎のお話は…説明しなくても分かりますよね?
で、そのモチーフとなった実話は、悪い鬼を正義の桃太郎が退治した…
のではなく、領土欲しさに絶大な人気を誇る王さまを桃太郎が一方的に殺害。
それを正当化するため、王を鬼にしたのが、童話・桃太郎なのです。
特殊神事・鳴釜神事
鬼を退治して、一方的に岡山の支配権を得た桃太郎。
ですが、岡山県民の反発は凄まじく、これを抑えこむのに桃太郎は苦労したようです。
その苦労をこれまた神話風に…
犬に死体を食わしたが、唸り止まない…
死体を地中に埋めたが、唸り止まない…
と伝えています。
そして、困り果てたところ、鬼の霊が現れ、
ご飯を献上してくれたら許してやるわ~
で、実際にご飯を炊いて、献上したところ、唸り声が収まったとされています。
これがお釜でご飯を炊き、釜の鳴る音で占う特殊神事・鳴釜神事の発祥となっております。
そして、釜で飯を炊くことの本来の意味は…
というルールがある為、桃太郎が全力で鬼を称え、岡山県民を納得させた。
と、いうことなのかも知れません。
茶臼山古墳
鬼を全力で祭った桃太郎は、その後も岡山に留まり、鬼を祭り続けました。
死後も、子孫によって鬼は令和に至るまで、手厚く祭られています。
神奈備・中山にある茶臼山古墳。
宮内庁により、被葬者は『大吉備津彦命』
これが真実なら…1つの山に、鬼と桃太郎が仲良く眠っていることになります
権力争いに巻き込まれた悲しき鬼と桃太郎。
ですが、長きに渡って祭られたことにより、祟り神から守り神へと翔華しました。
もしかしたら、今は鬼と桃太郎は岡山を守る盟友となっているのかも知れません。
吉備津神社のまとめ
超巨大な拝殿と共に、超長い素敵な廻廊。
そして、沢山の摂社・末社と共に、桃太郎と鬼の真実を感じられるご聖域。
それが吉備津神社なのです。
備前國と備中國セットで参拝すれば、2人の超強力パワーが頂けるかも??
皆さま、吉備津神社に是非ご参拝下さい♪
ちなみに…
吉備津神社の近くに『おおもり手打うどん』というお店があります。
うどん3玉に加え、某牛丼屋の特盛り以上のお肉がてんこもり!
ま・さ・に『おおもり』
でも、それでいて麺はもちもちで美味しく、あっさり味なのでスルりと完食。旨~い♪
ごちそうさまでした~☆
吉備津神社の写真ギャラリー
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吉備津神社へのアクセス
吉備津神社
〒701-1341 岡山県岡山市北区吉備津931
JR吉備線・吉備津駅から徒歩で約10分