上加茂神社 賀茂別雷大神の正体

上加茂神社

上賀茂神社(かみかもじんじゃ)は、京都市北区に鎮座する神社です。

松尾大社と並ぶ京都で最古のご聖域であり、境内ほぼすべてが檜皮葺。

ユネスコ世界遺産に登録されており、さらに旧官幣神社の筆頭でもあるスゴい神社!

そんな上賀茂神社の見どころ、御朱印などを写真と共にお送り致します♪

上賀茂神社の見どころ

上賀茂神社は京都駅から京都市バスに乗り、上賀茂神社前で下車、鳥居までスグです。

鳥居

朱塗りの鳥居が見えてきました~

もう~この時点で他と違うんですよ。

世界遺産がどうこうでなく、神気が!

さすが旧官幣大社の筆頭なだけはあります。

桜

ちょうど桜の満開日に参拝したので、境内は淡いピンクで彩られていました。

とっても綺麗♪

弐の鳥居

そして、弐の鳥居。

ここからが本番です。

立砂

細殿

弐の鳥居の先にあるのが、細殿と立砂!

上賀茂神社と言えば『立砂』というくらいに有名なものです。

立砂

この立砂は、当社の祭神が最初に降臨された円錐形の神山(こうやま)を模したもの。

結界の役割もあるため、これが『盛り塩』の原型とも言われています。

鴨っぽい手水舎

そして、お手々を清める手水舎。

何だか鴨(かも)っぽいのは…気のせい?

楼門

楼門

とっても綺麗な楼門♪

鮮やかな朱塗りと共に、満開の桜が色を添えています。

正面には御物忌川(おものいがわ)が流れ、玉橋も架けられています。

ご本殿

中門

楼門の先にあるのが、上賀茂神社の中門。

なお、中をのぞき込むとチラッだけご本殿が見えるのですが…

下鴨神社が撮影禁止なので、それに倣って、一応自粛します。

ヤタガラス

上賀茂神社では…

賀茂別雷大神

この大神をお祭りしています。

大神である以上…とんでもなく偉大な神さまってことです。

上賀茂神社の摂社・末社

境内図

上賀茂神社は、旧官幣大社の筆頭と言われるスゴい神社です。

その為、沢山の摂社・末社があります。

片山御子神社

片山御子神社

摂社でありながらも、名神大社の社格を持つ片山御子神社。

ご祭神は、賀茂別雷のお母さん(玉依姫)

その為、摂社の筆頭です。

絵馬

玉依姫はモテて、いい旦那を捕まえたので、良縁&縁結びのご利益がスゴいそうです♪

新宮神社

新宮神社

京都・鞍馬山に鎮座する貴船神社は、もとは上賀茂神社の摂社でした。

その後、独立したのですが…

雪深く、冬場は参拝が出来ませんでした。

そこで、分霊を祭り、新たにお祭りしたのが新宮神社です。

大田神社

大田神社

境内から、東約500メートルの地に鎮座する大田神社。

ご祭神は天鈿女命(あめのうずめのみこと)

上賀茂神社も相当に古い神社ですが、それが創建される前から大田神社はありました。

なので、ここが元宮ではないか?という説もあるみたいです。

二葉姫稲荷神社

二葉姫稲荷神社

明治前までは上加茂神社に神宮寺があって、その鎮守社として鎮座する二葉姫稲荷神社。

神宮寺そのものは現在は廃絶をしてますが、鎮守社である稲荷社は今なお健在。

鮮やかな朱塗りの社殿と共に、お稲荷さまが出迎えてくれます。

なお、お稲荷さまは出雲で有名なスサノオのお子さんです。

山森神社と梶田神社

山森神社と梶田神社

山森神社は、賀茂川の西に鎮座した神社で、鴨岡太神社、賀茂山口神社の論社です。

ご祭神は出雲のスサノオ・稲田姫・田心姫。

昔から農神疫神としての信仰されています。

梶田神社のご祭神は『瀬織津姫神』であり、夏越祓では奉饌の儀がおこなわれます。

須波神社

須波神社

もともとは諏訪社と呼ばれていた須波神社。

諏訪と言えば、御柱祭が有名な諏訪大社で、建御名方神がご祭神でした。

建御名方神と言えば、出雲で生まれた神で、歴代の武将からも信仰される武神です。

しかし、現在は社名の変更と共に、ご祭神も差し替わっています。

賀茂山口神社

賀茂山口神社は澤田社とも呼ばれ、御歳神をお祭りしています。

御歳神さまは出雲のスサノオのお孫さん。

それにしても…

疑問

京都の神社なのに、さっきから出雲の神さまばっかりですよね?

おかしいですよね?

何で出雲の神さまをお祭りするのでしょう?

上賀茂神社の歴史秘話

手水舎

むか~し、むかし。

奈良盆地の南東、御所市を流れる葛城川には『偉大なる神さま』がいらっしゃいました。

その後、家族が増え、2つの神族に分かれ、それぞれ別の場所に居を構えます。

その場所は、葛城川の『上流』と『下流』

神

この葛城川の上流・下流に分かれた神族を…

上流にいた神族 = 『上神』
下流にいた神族 = 『下神』

そう人々は呼んでいました。

さらに『神』は現代語では『かみ』ですが、縄文時代では『かも』と発音する為…

ヤタガラス

上神 = かみかも
下神 = しもかも

と呼んでいたのです。

そして…

風土記の丹塗矢伝説

川遊び

葛城川の上流にいた上神の男性が川を降り、葛城川の下流にいた下神の女性と遭遇。

二人は結ばれ、お子さんが生まれます。

この産まれた子供こそ上加茂神社のご祭神、賀茂別雷大神なのです。

山城國風土記には、丹塗矢伝説という有名な伝承がありますが…

下鴨神社のご祭神、建角身命の娘である玉依姫が小川で遊んでいました。
そこに丹塗矢が流れてきて、姫が拾うと『神の子』を妊娠しました。

これが意味するところも、先祖を同じとする上神の男性が、下神の女性と結ばれた。

という至極単純な内容で、それを神話として描いたのが山城國風土記の丹塗矢伝説です。

上加茂神社 = 出雲

血脈

賀茂別雷が生まれた後、この上神・下神族は京都に進出します。

そして、葛城川と同じように京都でも…

鴨川の下流(しもかも) = 下鴨神社
鴨川の上流(かみかも)= 上賀茂神社

この2社を創建。

これが現在の上賀茂神社なのです。

そして、その大元となったのが…

┌ スサノオ ┐
|      |
上神―――――下神
   |
   賀茂

スサノオであり、その証拠に上加茂神社では出雲の神さまが数多く祭られているのです。

※山陰地方に神魂神社(かもす)があるが、これも【神=かも】のなごり。

上賀茂神社のまとめ

御物忌川

京都最古の聖域であり、ハイレベルな社格があるスゴい神社!

それに相応しいまでの檜皮葺の社殿が持ち、摂社・末社までも歴史を感じる場所。

さらに、上神の血脈を長きに亘り伝え続ける素晴らしきご聖域!

それが…

上加茂神社

上賀茂神社です!

コロナも5類になったので、去年よりも参拝しやすくなっています。

ユネスコ世界遺産『古都京都の文化財』にも登録されているので、是非ご参拝を~

上賀茂神社の写真ギャラリー

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上賀茂神社へのアクセス

上賀茂神社

京都府京都市北区上賀茂本山339

京都市バス、4系統、46系統、67系統、上賀茂神社前で下車すぐ。

170台駐車可能な大規模な駐車場あり。