実在した神武天皇 古事記のカラクリ
古事記・日本書紀は日本最古の歴史書です。それも、日本を代表する書物です。
でも、どうしょう?
古事記・日本書紀を読んだことがある人は、日本にどれだけいるでしょうか?
ほとんどいないでしょう。
いやいや、読んだことあるもん!
そう思ったかも知れません。
確かに、御朱印や、古代史ブームによって、この2冊を読む人は増えました。
だけど、読んでも出雲神話、天孫降臨の話、神武の東征までじゃないでしょうか?
でも、それ以降の話を理解してから読むと、神話の内容がガラリと変わるのです!
そこで『神話の世界』をガラリと変えちゃう古代史の謎をお話していきます。
崇神天皇~応神天皇
ここから、10代~15代までの天皇の話を軽くします。
なお…
知らない名前ばかりで『うげ~』となるかもですが、すぐ終わるので頑張って下さい(笑)
10代・崇神天皇
崇神天皇の時代は、天変地異が起き、反乱も頻発する大変な時期でした。
その原因は…神に祟られたから…
神に祟られた天皇。
だから、崇神天皇なのです。
11代・垂仁天皇
崇神天皇の後は、垂仁天皇です。
垂仁天皇には誉津別命(ほむつわけ)という長男がいました。
でも、極度の自閉症だったために、天皇にはなれませんでした。
そこで、垂仁天皇は…
↓
狭穂姫 = 垂仁天皇 = 日葉酢姫
↓ ↓
誉津別 景行天皇
次男の景行天皇を後継者として選びました。
12代・景行天皇
垂仁天皇の後は、景行天皇です。
景行天皇にはたくさんの子供がいましたが、その中でも有名なのが日本武尊です。
日本武尊は、非常に凶暴で、兄の大碓皇子を殺害し、父の景行天皇から嫌われます。
しかし、草薙の剣を得て、九州から関東まで討伐したヒーローです。
↓
成務天皇 大碓皇子(死) 日本武尊(死)
そんなパワフルなヒーローである日本武尊も討伐の途中で亡くなります。
その為、成務天皇が皇位を引継ぎます。
13代・成務天皇
成務天皇の時代は、平和な世の中でしたが、成務自身は子供に恵まれませんでした。
そこで、日本武尊の子供が皇位を引継ぐこととなります。
↓
成務天皇 大碓皇子(死) 日本武尊(死)
↓
仲哀天皇
それが仲哀天皇です。
ちなみに『何故か』成務天皇に関する記載はかなり少ないです。
14代・仲哀天皇
仲哀天皇には4人の子供がいました。
しかし、仲哀天皇はいきなり神に殺されて、速攻フェードアウト。
↓ ↓
香坂王 誉屋別皇子
忍熊王 応神天皇
そこで、末子の応神天皇が即位します。
不都合な真実
崇神天皇~応神天皇までの流れをザックリとお話ししました。
まぁ『だから、どうした?』と思われたかも知れません。
でも、どうでしょう?
垂仁天皇は、長男より、次男を選んだ
景行天皇は、兄弟同士が大喧嘩をした
仲哀天皇は、ほとんど出番がない
応神天皇は、4人兄弟で末子
どうでしょう?
何か気がつきませんか?
そうです!
天孫降臨とまったく同じです。
天照大神の『岩戸隠れ』と素戔嗚尊の横暴。
崇神天皇の『天変地異』と何度も続く反乱。
天忍穂耳は、次男の瓊瓊杵尊を選び、
垂仁天皇も、次男の景行天皇を選んだ。
日本武尊と大碓皇子は兄弟げんか。
山幸彦と海幸彦の兄弟げんか。
影が薄い仲哀天皇と、鸕鶿草葺不合。
4人の末っ子だった応神天皇。
4人の末っ子だった神武天皇。
登場人物は違えど、中身は同じですよね?
古事記・日本書紀のカラクリ
古代の日本では、過去の出来事を伝承という形で伝えていました。
村の長老が、若者に『むか~し、むかし』と口頭で教えていました。
そして、その若者がお爺ちゃんになった時、さらに、次の世代に語り継ぎます。
すると、最初はよくても、何百年も経つと、だんだん間違った情報になっていきます。
時には『忘れてしまった…』という感じで、歴史から消えていってしまいます。
いわゆる伝言ゲームですね。
現在、実在性がはっきりとしている天皇は、26代目の継体天皇からです。
それより前の歴史に関しては、時代が下れば下るほど不明な部分が増えて行きます。
でも、政府から歴史書を編纂しろや!という命令が出ます。
でも、分からないものは分からねぇ~!
といういうことで(?)分かっている史実はそのまま記載。
よく分からない事は、継体天皇以降の話を、登場人物だけを変えてコピーしていきます。
さらに、本当の内容と、コピー話が混在した内容を、さらにそれ以前の話に…
過去の話は、過去の話ではなく、もっと後の出来後から引っ張ってきたものです。
そして、それをギュギュっとまとめたもの。
それが『日本神話』です。
崇神天皇以降と、天孫降臨の内容がほとんど同じなのはこれが理由です。
つまり 神話の世界とは過去の話ではなく、神武天皇以降のダイジェスト版なのです。
神武天皇の正体
もともと1つの話を、登場人物だけ変えて、コピーしている。
これが古事記・日本書紀のカラクリです。
その為、全く違う名前、全く違う時代でも、同じ話なら同一人物です。
なので、当然…
神武天皇も同様です。
神武天皇は神武天皇として記載されながら、まったく別の神さまとして登場しています。
さらに、誰もが知っている超有名な神さまが神武天皇のお爺ちゃんだったりします。
では、その神さまとは誰でしょう?
それを次回、お話し致します。
お楽しみに!
謝辞
先代旧事本紀の研究に時間を費やした祖父。
さらに、その研究書を令和まで残してくれた父に感謝し、この記事を捧げます。