甲斐國一ノ宮浅間神社

甲斐國一ノ宮浅間神社

甲斐國一宮浅間神社(あさまじんじゃ)は、山梨県笛吹市に鎮座するご聖域です。

山梨にある神社で最も社格が高い一ノ宮で、富士山を御神体とするパワースポット!

今回もそんな素敵な浅間神社の見どころや、歴史話などを写真と共にお送り致します♪

そして、今回は『甲斐國・名神大社の謎』の第2回目となります。

浅間神社の見どころ

甲斐國一宮浅間神社へは高速バスで行くか、山梨市駅からタクシーとなります。

鳥居

国道沿いにある朱塗りの鳥居に到着!

とっても大きい~!

石柱の社号標には『甲斐國第一宮浅間神社』と刻まれています。

随神門

随神門

鳥居の先にあるのが随神門。

随神門には聖域内に悪霊が侵入しないように守ってくださる…

豊石窓神(とよいわまどのかみ)
櫛石窓神(くしいわまどのかみ)

この二柱が鎮座されてます。

陰陽交合の手水舎

境内

境内に入ると、石畳の参道が真直ぐに伸び…

突き当たりに神楽殿
右手に手水舎
左手に拝殿・本殿

となっています。

ホトの手水舎

まずは参拝の前にお手々を清めるのですが…

ここの手水舎は不思議な形をしています。

最初は何だろ?と思ったのですが、よくよく見ると、どう考えてもホト

さらに!

子持石

ホトとセットになるご立派なアレも大地からそそり立っています。

ホト形の手水舎は山梨でよく見られますが、アレまでセットなのは初めて見ました。

さらに、手水舎の後側には『女神の井戸』と呼ばれる御神水もあります。

拝殿

拝殿

非常に大きな拝殿。写真じゃ伝わらないかも知れませんが、とっても大きいです!

母屋唐破風の銅板葺も素敵です。

なお、浅間神社は御神体の富士山を向かず、90度の方向(横)を向いています。

その理由は、富士山の噴火を避けるために、正面ではなく、横向きなのです。

本殿

本殿

入母屋銅板葺のご本殿。こちらも大きい!

甲斐國一ノ宮浅間神社では…

木花咲耶姫(コノハナサクヤヒメ)

この神さまをお祭りしています。

とても美人なので、縁結びのご利益が抜群な神さまでもあるのです。

十二支の石像

十二支の石像

甲斐國一ノ宮浅間神社の境内は非常に広く、1ヘクタールもあります。

その大半は鎮守の杜となっており、とっても緑豊かなご聖域。

そして、その中にあるのが十二支の石像

自分のはもちろん、今年の十二支の石像にもお参りするとご利益が頂けるそうです。

成就石

成就石

神さまが直接お願いを聞いてくれて、しかも叶えてくれる素晴らしい成就石!

やり方は…

まず、先ほどの十二支の石像に参拝した後、この成就石の上に立ちます。

そして、ご本殿の方を向いて、お願いごとを念じると願いが叶うそうです☆

一ノ宮浅間神社は名神大社か!?

裏鳥居

甲斐國一ノ宮浅間神社はそのまま社名通り、甲斐國で最も位の高い一ノ宮です。

また、延喜式神名帳にある浅間明神の祠と、名神大社、一ノ宮は同じ神社です。

その為、当社は一ノ宮であり、名神大社でもあるのです!

が、しかし…

古事記

日本三代実録によると…

富士山の噴火後に甲斐國八代郡に浅間神社を建て官社(名神大社)とした。
その後、山梨郡にも浅間神社を建てた。

と記載しています。

疑問

つまり、まずは八代郡に名神大社を創建し、その後、山梨郡に別の浅間神社を造った。

山梨郡に創建した別の浅間神社とは、今回の甲斐國一ノ宮浅間神社のこと。

なので…

当社は、名神大社でも、一ノ宮でもない

神名帳の名神大 = 八代郡
今回の浅間神社 = 山梨郡

しかし、今の山梨郡が『昔の八代郡』なの!

だから、正しいの~!という説もあり…

ショック

結局どっちやねん~!というカオスな状況となっているのです。

重要文化財の山宮

甲斐國一ノ宮浅間神社

甲斐國一ノ宮浅間神社は今でこそ現在の地にありますが、あくまで里宮に過ぎません。

その為、新しく出来た里宮をいくら調べても本質は絶対分かりません。

そこで重要となるのが、浅間神社創祀の地。ここから南方、神山の麓にある元宮です。

山宮の鳥居

歩くと30分以上かかるのですが、どうしても真実が知りたいので行ってきます。

創祀の地である元宮は『山宮』と呼ばれて、当然山の中にあります。

山の中にある以上、リアルなプーさんに注意という恐ろしい警告文が…(,,oΔo,,*)

山宮の参道1

山宮までの参道は整備されてはいるものの、完全に登山路です。

しかし、普通の山とは異なり、何と言っても浅間神社創祀の地。

周りの空気がまったく違うのです。

山宮の参道2

この感覚を言葉で伝える事は不可能です。

あえて言えば『神気』なのかも知れません。

そして、その先にあるのが…

山宮

シンプルながらも壮麗。重要文化財の山宮

本来、神社とは山、森、岩そのものであり、社殿はただの飾りに過ぎません。

しかし、それが分かっていても、この山宮は大変素晴らしいです。

神との謁見

そして、それ以上に素晴らしいのが、参道を遙かに超える清々しい神気

これを『神との謁見』と呼んでいます。

これまで一万社以上も参拝してきましたが、神との謁見が出来たのはわずか七社ほど。

この浅間神社創祀の地は、その一社です。

山宮の参道3

もし私が古代人だったら、古代人と同じく、この神山に祭儀場を儲けます。

富士山があろうがなかろうが、この山の神をお祭りする祠を神山に造ります。

富士山の神ではなく、この神山の神を敬い、恐れ、祭ります。

浅間神社・山宮

感覚の鈍った現代人ですらそうなのだから、古代人なら必ずそうしたことでしょう。

事実、山宮では富士山の木花咲耶姫でなく、山の神である大山祇神を祭っています。

その理由も山梨群浅間神社は富士ではなく、この神山そのものを祭る神社だからです。

山宮の摂社

甲斐國一ノ宮浅間神社は延喜式神名帳にある名神大社、一ノ宮ではありません。

しかしながら、日本でも屈指の聖域であり、名神大社に匹敵する素晴らしき神社です。

その神徳は現在まで続き、論社でありながら一ノ宮の筆頭まで翔華したのです。

名神大社・浅間神社シリーズ

甲斐國一ノ宮浅間神社

甲斐國一ノ宮浅間神社をお送りしましたが、次回は更に富士山に近づきます。

ここが延喜式神名帳に載る名神大社なのか?

それとも、別の浅間神社が名神大社なのか?

お楽しみに~

一ノ宮浅間神社の写真ギャラリー

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一ノ宮浅間神社へのアクセス

甲斐國一ノ宮浅間神社

山梨県笛吹市一宮町一ノ宮1684

JR山梨市駅よりタクシーにて約10分

新宿駅西口より中央高速バス約100分
一宮停留所下車徒歩10分