春日大社 世界遺産の見どころと藤原家
春日大社(かすがたいしゃ)はあの藤原家の氏神を祭る奈良県に鎮座する神社です。
ユネスコ世界遺産に『古都奈良の文化財』の1つとして登録されているスゴいご聖域!
しかも、圧巻の燈籠や、たくさんのお社や、金運・財運もある神社!
今回もそんな素敵な春日大社の見どころを、写真と共にお送り致します♪
春日大社の見どころ
春日大社の最寄駅はJR奈良駅、近鉄奈良駅の2つです。
奈良駅に到着すると、せんと君がお出迎え。
そんなポスターもステキ☆
春日大社までは奈良公園を歩いていきます。
ちなみに奈良公園と言えば…
やっぱり鹿!
いっぱいいます!
鳥居&参道
春日大社の参道に到着。
奈良公園には同じような道が沢山あるので、春日大社の参道と気がつきにくいです。
バス停が近くにあるので、バスを利用するとベストかも?
鳥居に到着しました。
春日大社は全体的に朱塗りのご聖域のため、鳥居も赤いです。
ちなみに、写真は二ノ鳥居ですが、その前の一ノ鳥居もやっぱり赤いです。
そして、あちこちで鹿に出会い…
手水舎
手水舎もシカ(笑)
伏鹿手水所という鹿の像で、巻物をくわえ、巻物から水が出ています。
この光景が子供にはツボにハマったらしく、ここから全然離れません。
コロナのためか、素通りする人もいますが、大人でも見応えありますよ♪
南門
春日大社本殿南門に到着!
JR奈良駅から歩くと30分以上もかかるので…やっぱりバスだったかな?
この門をくぐると、いよいよご本殿です。
ご本殿
春日大社と言えば、やっぱりこの中門!
このすぐ裏にご本殿があります。
春日大社では本殿を撮ることは禁止です。
本殿が映らないように、中門も斜めからしか撮っちゃダメです。
春日大社は、平城京を守護し、国民の繁栄をお祈りするために768年に作られました。
作った人は左大臣・藤原永手。
そして、春日大社では…
経津主命(出雲討伐の英雄)
天児屋根(藤原家の始祖)
比売神 (天児屋根の妻)
この四柱をお祭りしています。
どの神様も藤原家の祖で、この四柱の総称が春日神なのです。
後殿各社参拝所
ご本殿の背後には、後殿各社をご参拝出来る参拝所があります。
実は長らく閉ざされていたのですが、ついに約140年ぶりに開門されました。
内部は小さなお社があるだけですが、やはり感動ものです!
ちなみに…内部の撮影は自粛しております。
御蓋山(みかさやま)
さらに、御蓋山・浮雲峰遙拝所があります。
みかさやま・うきぐものみね・ようはいじょと読みます。
御蓋山は、ご祭神である鹿島の武甕槌命が、白鹿の背に乗って天降られた神蹟です。
世界遺産に登録されている春日大社ですが、社殿は借物で、あくまで御蓋山が本体です。
燈籠
春日大社にはご本殿以外にも超有名なものがあります。
それが春日大社名物の『燈籠』!
境内全体で約3000基もあります。
2月の節分と、8月のお盆夜に火が灯され、王朝絵巻のような幻想的な光景となります
そして、この日は特別に『夜バージョン』も堪能しました♪
若宮十五社めぐり(東エリア)
春日大社は『世界遺産』に登録されるほどのスゴい神社です。
その為、摂社・末社がたくさんあります。
全部を掲載すると大変なので、お気に入りのお社を載せます。
若宮神社
まず、境内東エリアにある『若宮十五社』の筆頭である若宮神社!
ご祭神は、正しい知恵を授ける天押雲根。
天児屋命の子供だから若宮神社です。
なお、改修中のため近寄れませんでした。
広瀬神社と葛城社
次に、お稲荷様で有名な倉稲魂神が鎮座する広瀬神社(左)
そして、一言主神が鎮座する葛城社(右)
一言だけお願いを叶えてくださるありがたい神さまです。
一言だけ…う~ん…お金?(笑)
金龍神社
開運・財運をお守り下さる金龍神社。
おぉ~何とありがたい神さま!
摂社の中ではかなり人気のあるお社です。
人がいなくなるまで時間がかかりました。
紀伊神社
若宮十五社の最後に、スサノオと神大市姫のお子さんをお祭りする紀伊神社。
大屋津姫命
抓津姫命
スサノオのお子さん達は紀伊國(和歌山)の西部に移住されました。
和歌山県西部で広く篤く信仰されています。
水谷九社めぐり(西エリア)
次に、ご本殿西側にある『水谷九社めぐり』
まず、桂昌院が奉納した桂昌殿。
桂昌院はとっても信心深く、生類憐れみの令(お犬さま法案)で有名な悪女です。
その一方、全国の神社に奉納されています。これも信心深いから?
一言主神社
境内東エリアの若宮十五社巡りでもあった、一言だけお願いを叶えてくれる一言主神社。
一言だけ…そりゃ~も・ち・ろ・ん…
親の健康!
若いときは『お金』ですが、年を重ねる度に親の健康を願うものです。
竜王社
140年ぶりに復興した竜王社!
是非とも参拝したい…と思っていましたが…
やつらが邪魔をして無理~(笑)
荒廃していましたが、春日大社創建1250年を記念して、再興されました。
水谷神社
水谷川に沿う形で鎮座する水谷神社。
平安時代から祇園精舎の守護神や、医薬の神として尊崇されています。
病気平癒や、子授けを祈る人に大人気です。
浮雲神社
藤原家の祖、天児屋根が鎮座する浮雲神社。
藤原氏は、古代では物部氏の子飼でしかない弱小豪族でした。
しかし、何年もチャンスを待ち、形勢逆転!事実上、時の権力者となりました。
形勢逆転まで待ち続けたのは『徳川家康』と同じですね。
藤原家の正体
藤原家と言えば、やっぱり大化の改新!
中臣鎌足 (藤原鎌足)
この2人の大胆不敵な大化の改新によって、藤原家は盤石の地位を得ました。
この二人の出会いは蹴鞠の会。
中大兄皇子が鞠を勢いよく蹴った為、クツも一緒に跳んで行ってしまいました。
このクツを拾い、差し出したのが中臣鎌足。
このことをきっかけに二人は仲良くなって、大化の改新を成し得たのです!
クツを拾うという小さいなことであっても、大きな結果となる!
いや~やっぱり良いことはするものですね!
いや~素晴らしい~♪
んなことあるかい!(笑)
身分制度が厳しい時代、クツを拾っただけで皇太子とは仲良くはなれません。
いや、今でも無理ですが、昔なら尚更です。
では、何でクツを拾っただけで仲良くなれたのでしょう?
答えは簡単!
その養育係の子供が中臣鎌足だったから
二人は蹴鞠の会で初めて会ったのではなく、旧知の仲だったのです。
そして、天津神の皇子を養育するからこそ…
屋根 育てる
だから、藤原家の祖神が天児屋根なのです。
中臣家の出自
中臣家の元は阿波國(徳島県)を拠点とする経津主の末裔です。
この経津主の子孫で、奈良県に侵攻したのが出雲を滅ぼした武甕槌。
武甕槌の子供で、9代開化天皇と大喧嘩し、安房國(千葉県)に移住したのが忌部氏。
その忌部氏の分家の、分家の、分家の一族が中臣家。
阿波國と安房國の響きが同じなのは、これが理由であり、これが房総半島に…
香取神宮(経津主)
この2柱が祭られている理由なのです。
そして、大化の改新により忌部氏を凌駕し、故郷に鹿島神宮と香取神宮を創建。
さらに、拠点となる奈良に祖神を祭ったのが春日大社なのです。
春日大社のまとめ
ユネスコ世界遺産の『古都奈良の文化財』に登録されている素晴らしい神社。
しかも、登録されているだけでなく、多くの素晴らしい朱塗りの神社があるご聖域。
さらに、事実上、長年に渡って絶頂を極めた藤原家をお祭りするご聖域。
それが…
春日大社なのです。
東大寺や興福寺も近くにあって、奈良公園の桜も美しいので是非ご参拝を~
春日大社の写真ギャラリー
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春日大社へのアクセス
春日大社
奈良県奈良市春日野町160
JRか近鉄の奈良駅から奈良交通バス市内循環(外)春日大社表参道で下車。徒歩5分ほど。