八槻都々古別神社 – 奥州一宮の真実
都々古別神社(つつこわけじんじゃ)とは、福島県に鎮座する東北随一のご聖域です。
実際、延喜式神名帳にも…
都都古和気神社 名神大
都々古別神社は『名神大社』とあり、まさに陸奥國一ノ宮に相応しい神社!
だけど…
都々古別神社を名乗り出る神社が2つあり、どちらが本物なのか分かっていません…
そこで、今回は八槻都々古別神社に参拝し、そのレポートをお届けします。
なお、前回の馬場都々古別神社はこちら♪
八槻都々古別神社の見どころ
都々古別神社までのアクセスは、JR水郡線の近津駅で下車。そこから徒歩10分ほど。
水郡線は運行数がめちゃくちゃ少ないので、事前のチェックが必須です(苦笑)
田舎の駅前は何もないことが多いのですが…
駅ですらこんな感じ!!
でも、この何にもなさが旅行の醍醐味(笑)
ほどなく境内に到着。
石鳥居と共に『國幣中社都都古別神社』の石碑があります。
八槻都々古別神社は、名神大社でもあるので気合いが入ります!
随神門
鳥居の先にあるのが朱塗りの随神門。
素朴ながらも質実剛健な随神門。
3.11の大地震にも耐えています。
奥州一宮という文字もステキ♪
拝殿
そして、こちらが拝殿。
随神門と同じく朱塗り。
写真だと普通サイズのようにも見えますが、実際はかなり大きい!
現地に脚を運んで初めて分かるものです。
本殿
こちらが八槻都々古別神社の本殿。
深い朱色の社がとってもいい感じ。
細部装飾等も華やかで、とても立派です。
社殿は、三間社流造りを基調としながらも、奥行きを長くとる独特な造り。
江戸記に再建されたままの姿を留めており、文化財としても貴重な建物です。
八槻都々古別神社では…
日本武尊
この2柱をお祭りしています。
味耜高彦根は、出雲大社・大國主命の息子。
日本武尊は12代・景行天皇の皇子で、単独で全国の賊を討伐した武神でもあります。
摂社・末社
本殿の右側には摂社・末社があります。
左から…
熊野神社
皇朝工祖神社はあまり見慣れない名ですが、ご祭神は聖徳太子。
別途、金比羅さまと、菅原道真をお祭りする金比羅神社・北野神社もあります。
瓢箪形の神池
摂社・末社の隣には、ひょうたん形の神池があります。
池には鯉がゆらゆら。
池の奥には出雲社があったそうなのですが…
気がつかなかった(×_×)
縁結びのご神木
寄り添って立つ2本の杉。
縁結びと長寿の神が宿るとされています。
よく見ると根元の祠にはハートの穴があり、ご利益がたっぷりありそう!
絵馬もハート形なので、永久の愛を願う人は是非お参りしましょう♪
八槻都々古別神社は一ノ宮か!?
これで一通りの紹介は終えました。
で、冒頭で述べた通り、延喜式神名帳には…
都都古和気神社 名神大
と記載されています。
都々古別神社は『名神大社』とあり、まさに陸奥國一ノ宮に相応しい神社!
だけど…
都都古和氣神社(馬場都々古別神社)
都々古別神社は八槻と馬場の二社があって、どちらが本物なのか分かっていません…
白河には、建鉾山(立鉾山都々古山)という神体山があります。
神体山とは、神さまが坐す山のこと。
建鉾山には多くの祭祀遺跡があって、古くは縄文時代から信仰の対象となっていました。
その後、日本武尊が東征した際に、八溝山の大将に挑むも、勝敗がつかず…
しかし、古代の神が3柱現われ、日本武尊に味耜高彦根の鉾を渡します。
日本武尊はその鉾を今の鉾立山に立てかけ、東の方に向かって鏑矢を放ちました。
矢が届いた場所に社を作り、味耜高彦根命を祀ったところ、戦いに勝利!
この放たれた鏑矢が着いた地。
それこそが…
八槻の由来で有り、都々古別神社が鎮座する場所です。
八槻都々古別神は一ノ宮か!?
全国の一ノ宮はほぼ神体山に由来します。
八槻都々古別神社も、馬場都々古別神社も、神体山である建鉾山が由来しています。
でも、前回の馬場は建鉾山→棚倉城→現在地と何度も移動しています
その為、馬場が本物の一宮だったとしても、古き歴史を今に残してはいません。
それに対し、今回の八槻は建鉾山から「直接」創建されたものです。
建鉾山 → 棚倉城 → 馬場社
従って、古き歴史を今に残すのは八槻社。
つまり、陸奥國一宮は八槻都々古別神社だと考えられます。
八槻都々古別神社のまとめ
江戸記に再建されたままの姿を留めており、文化財としても貴重な建物。
3.11の大地震にも耐えた強固な聖域。
さらには、陸奥國の中でも古き歴史を伝える名神大社!
それが…
陸奥一ノ宮・八槻都々古別神社
JRの本数が少なく、アクセスは大変ですが、神社好きなら行くべき聖地!
是非ご参拝下さいませ~
八槻都々古別神社の写真ギャラリー
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八槻都々古別神社へのアクセス
八槻都々古別神社
〒963-5672
福島県東白川郡棚倉町八槻大宮224