金鑚神社 本殿を持たない丹の姫

金鑚神社

金鑚神社(かなさなじんじゃ)とは、埼玉県児玉郡に鎮座するご聖域です。

当社は、現代では珍しい【本殿を持たない】貴重な神社!

社格も、旧官幣中社・名神大社・二ノ宮と、とってもハイレベル!

今回の神社の杜は、金鑚神社の見どころや、御朱印など、写真と共にお送り致します♪


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金鑚神社の見どころ

金鑚神社までのアクセスは…

丹荘駅

JR八高線・丹荘駅を降り、ちょっと先にある大通りのバス停で、朝日バスに乗車。

新宿停留所(JR新宿ではなく)を下車して、そこから徒歩20分です。

文章で書くと簡単ですが、田舎特有の事情で事前の時刻表チェックが必須です。

鳥居

バス停から徒歩約20分。

鳥居が見えてきました!

石造で、とっても大きいです。

そして、ここからが、本殿を持たない神社のご聖域となります。

多宝塔

多宝塔

参道をしばらく歩くと、多宝塔があります。

多宝塔は、円筒形の塔身を有する一重塔で、仏塔の建築形式の1つ。

この多宝塔は、戦国時代に武蔵七党の1つ、丹党の阿保全隆から寄進されたものです。

お寺に塔はあっても、神社では珍しいもの。現在では、重要文化財に指定されています。

拝殿

参道

多宝塔の先に、注連縄が張られた木の鳥居があります。

ここだけ日影になっていて、木々の隙間から差し込む光が何とも神々しいです。

そして、この先には金鑚神社の社殿!

聖域の中心が間近だと思うと、自然と背筋が伸びます。

拝殿

こちらが金鑚神社の拝殿。

金鑚神社は、拝殿の後ろにある御室山自体をご神体とする為、本殿がありません。

旧官幣社・国幣社クラスで本殿がないのは、金鑚神社、諏訪大社、大神神社だけ。

なので、とっても珍しいのです!

御室山

御室山(ご神体)

こちらは拝殿の後ろにある中門。

ここから先が、ご神体である御室山。

つまり、神そのもの!

当然ながら禁足地です。

神気は未だに旺盛で、ここに創建した理由が肌を通じて理解出来ます。

中門

なお、神社庁としては…

天照大神
素戔嗚尊

この2柱を祭神としていますが、当社の神は御室山そのものです。

御嶽の鏡岩

ハイキングコース

金鑚神社には御室山の他に奥宮があります。

ご神体があるのに、奥宮?

…という細かいツッコミはなしで、奥宮へと向かいます。

山道

奥宮は、ご神体の隣にある御嶽山の山頂。

山頂へ行くには、多くの参道がありますが、大半は気軽なハイキングコースです。

ただ、不動沢コースだけは地獄なので要注意(体験者は語る:笑)

石碑

奥宮までの参道には、詩が刻まれた石碑や、仏像が沢山あります。

また、緑豊かで、傾斜も緩やか。

ただ5月頃だと、虫が多いので、虫刺されの塗り薬は必須です。

御嶽の鏡岩

参道途中には、岩肌表面が鏡のように美しい御嶽の鏡岩があります。

約1億年前に八王子構造線が形成された際、断層活動によって生じたすべり面だそうで。

岩面の大きさ・断層の方向が分かる事から、国の特別天然記念物に指定されています。

高崎城の落城時、火災の炎が鏡岩に映ったと言われるほど、ツルツル・ピカピカです。

奥宮

こちらが奥宮

御嶽山の一峰の岩山山頂に鎮座し、付近には神仏習合時の護摩壇跡があります。

標高343mと低い山ですが、周りが綺麗な為、山頂からの景色は見応えあります。

元森神社

元森神社

金鑚神社の鳥居前にある国道沿いを歩くと、元森神社があります。

元森神社は、元々は本社の旧鎮座地であり、当時はここから御室山を遥拝していました。

現地に行くとよく分かりますが、ここからは御室山がよく見える為、元宮としては納得。

現在、元森神社の例祭では、御室山をほめる『山ほめ神事』が行われています。

金鑚神社のホントのご祭神

秩父連山

埼玉県の秩父地方は銅の産出で有名ですが、その他にも多くの鉱物が産出されます。

その秩父地方にある金鑚神社の御室山でも、とある鉱物が産出されました。

では、何が採れたかというと…砂金です。

金鑚神社の金鑚(かなさな)は、もともとは金佐奈であり、砂金のことだったのです。

武蔵七党

その後、和歌山の丹生都比売神社から発した『丹党』が秩父地方に移住してきます。

丹党は丹(辰砂:水銀と硫黄の化合)採掘を得意とする一族。

丹党は、御室山は丹も採れたことに感謝し、ここに祖神、丹を生む女神を祭ります。

その後、丹党は、丹によって繁栄し、ついに武蔵七党の1つにまで登り詰めました。

山

しかし、鉱物はいずれ尽きるもの。

丹党も、丹が採れなくなると別の山に移住。時間と共に、神名も忘れられていきます。

丹生都比売

しかし、金鑚神社のご祭神は御室山であり、丹党の祖である、丹を生む女神。

丹生都比売(にうつひめ)

これが本当の神なのです。

金鑚神社の御朱印

御朱印

御朱印の初穂料は500円、受付は9~16時迄。

なお、御朱印のは…

武蔵二宮
金鑚神社

また、御神体である御室山と、金の龍が載るオリジナル御朱印帳もあります。

金鑚神社のご利益

ご利益

天照大神、素戔嗚尊。日本武尊が祭神の為、家内安全・交通安全のご利益があります。

ただし、ご神体は、今も昔も御室山であり、さらに、古き継体を守り続ける金鑚神社。

その為…

原点回帰、温故知新

このご利益があります。

金鑚神社のまとめ

参道

悠久の歴史を誇る、関東屈指の古社であり、紀伊半島、丹生都比売と縁のある神社。

さらに、古形を継承する【本殿を持たない】貴重な神社!

また、社殿だけではなく、奥宮までセットで参拝出来る関東のパワースポット!

それが…

金鑚神社

金鑚神社です。

近くには、関東有数のにごり湯と絶賛される白寿の湯がありますので、是非~

金鑚神社の写真ギャラリー

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金鑚神社へのアクセス

金鑚神社

〒367-0233 埼玉県児玉郡神川町二ノ宮750

参拝者用の駐車場あり。